2019.01.07Work
弊社ではよく『ガラス面にシートを貼ってくれないか』というご依頼をいただきます。
実はシートなどを貼ると割れやすくなるガラスがあるのをご存知でしょうか?
熱割れに弱い『網入りガラス』です。
『熱割れ』とは?
ガラスが直射日光を受けると、日射熱によってあたためられた部分が膨張します。
一方、ガラス周辺のサッシに埋め込められた部分や影の部分はあまり温度が上昇しません。
あたためられた部分がしだいに膨張していくのに対し、周辺部や影の部分にはあまり変化がないので、周辺部付近に引張応力が発生します(熱応力)。
そのガラスのエッジ部の許容強度を越える引張応力が発生すると熱割れが起こります。
網入りガラスに注意!
特に網入りガラスは、ガラス内に埋め込まれている金属ワイヤーが熱を持ちます。
その為フロート板ガラスよりも温度差が生じる箇所が多くしかも温度差が大きくなるためより熱割れを起こしやすくなります。
シートなどを内貼りし、熱がこもると、さらに割れるリスクが高まります。
基本的に網入りガラスにはシート類を貼らないようにしましょう!
その他注意点(網入りガラス以外のガラスも対象となる)
●内貼りか外貼りか
内貼りの方がよりガラス内に熱がこもりやすく、割れやすい
●貼るシートの色
黒及び熱を吸収しやすい原色を使用しない、できる限り白や淡彩色を
●ガラス面の方角
日当たりのいい東や南面は比較的熱割れが生じやすい
●日影の状態
ガラス面に部分的に日影ができると熱割れしやすい
●その他の要因
フィルムの部分貼り、建設地域、施工の種類/パテやシーリング材の違いなど
知らずにガラスが割れたという事例もよく耳にしますので、安全の為にも上記の注意点を考慮して計画をする事をおすすめいたします。
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